ホワイト社内 SE を経験して SIer のブラックを実感した話

こんにちは、社内 SE を1年くらい経験した Nash です。

この記事は、「社内 SE を経験した結果『なぜ社内 SE がホワイトで SIer がブラックなのか?』をリアルに理解した話」です。

先に結論です。

  • 「社内 SE がホワイトになるから、SIer がブラックになる」という因果関係があるから。

では、見ていきましょう。

※ 社内 SE も現場・プロジェクトによって仕事内容も違いますが、自分のケースでお話します。

※ SE =システムエンジニア、で SIer 系の話です。

社内 SE がなぜホワイトなのかを実感した話

まず、当時の背景を説明させてください。

当時、SIer の上流工程 SE だったのですが、機会があって大手システム部門の社内 SE に出向してました。 (正確には転職ではないですが、1年近く正社員と同じ仕事をしていました。)

そこでの仕事内容は「SIer」⇔「社内」の架け橋です。

  • ①「どんな業務フローで作るか」を社内で決めます。

  • ② 発注先の SIer に「作る内容」を伝えて、システム開発を依頼する。

こんな感じでした。既存システムの改修も同じ感じです。

社内 SE の職場環境

その当時の、職場環境を振り返ってみます。

こんな感じでした。

  • 仕事内容  ⇒  少ない。
  • 定時帰宅  ⇒  ほぼ全員、定時帰り
  • パワハラ  ⇒ なにそれ?状態
  • 風通し   ⇒  良い。部長に提案とかしてた。

俗に言うホワイトですね。

ただ、朝に事業部長・部長・副部長に「あいさつ回り」をしないといけない、みたいな古臭いルールもあります。(人によってはパワハラ!みたいに思う?)

自分は、たったそれだけで定時に帰れるなら!と、全力で挨拶してましたが。

そんな職場の中で、

  • なぜ社内 SE がホワイトなのか
  • なぜ SIer がブラックになるのか

を実感したことを話していきます。

社内 SE がホワイトな理由= SIer がブラックを巻き取る

構造的な理由で SIer よりも社内 SE のほうが立場が高いです。

そのため、社内 SE が甘い蜜を吸って、SIer がその尻拭いをするケースを何度か目の当たりにしました。

では、具体例で見ていきます。

【具体例 ①】社内 SE のミスは SIer が解決

社内 SE のメンバーが、発注先の SIer にタスクの依頼忘れを気付いたときがありました。

もともとの期限は 2 週間くらいです。ですが、すでに 1 週間くらい経っています。

これに気付いた社内 SE のメンバーは「あぁ、忘れてた。」と言って SIer に電話をかけます。

「XXX というタスクが出てきたので、これもお願いしますー。では、期限は 1 週間です。はい。では、お願いしますねー(ガチャ)」

そして、実際に SIer 側も期限内に作業を完了させて報告をしてきたわけです。

このやりとりを見ていて「あぁ、社内 SE がホワイトな理由の1つは、SIer がブラックを吸い取ってるのかー」ということを目の当たりにしたわけです。

【具体例 ②】できる限りすべて SIer 側にやってもらう

社内 SE と SIer で一緒にやる仕事って結構あります。そういうときにどっちがやっても OK な小さなタスクも出てきます。

これ「社内 SE/SIer 側で、このタスクどっちがやります?」みたいになっても、7~8 割は SIer 側に「お願い」してました

具体的には、下記みたいのです。

  • 会議の資料を用意してもらう。
  • 会議に来てもらう(移動コスト)
  • レビュー指摘を電話で済ませて、資料更新はやってもらう

SIer 側の担当者によって「誰がやる?」を交渉してくる人もいます。

ですが、社内 SE のメンバーがめちゃくちゃ交渉がうまかったのもあり、 気付けば全部のタスクを SIer 側がやることになってました。。。

これを目の当たりにして、「ここでの交渉結果が SIer 側の一次請けどころか、二次請けとかにも、メチャクチャ影響するんだよな・・・」と気付きます。

結果、社内 SE の人たちはやることがなく定時に帰り、SIer では残業が行われます。

社内 SE がホワイトになると、SIer がブラックになる関係

ということで、社内 SE がホワイトになるために、SIer がブラックになる関係を見てきました。

  • 社内 SE がホワイトなのは、これだけが理由ではない。
  • SIer がブラックなのは、これだけが原因ではない。

ということも理解はしています。 ですが、こういう現実をみて考えされられたのも事実です。

今回の具体例では、小さなタスクレベルの話でした。 でも、「契約レベルでも SIer 側が不利になるんだろうな・・・」ということも予想できます。

おわりに

自分はこの現実を目の当たりにしたことも、要因の1つで SIer 業界から離れることを決めました。 今では、Web 系フリーランスエンジニアとなり平和に仕事をしています。

ブラックな SIer で消耗しているなら、下記の選択肢などで転職を考えてみるのをオススメします。

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この記事がどなたかの助けになれば幸いです。