「SE でプログラミングができない人」向けキャリア戦略を考えた
こんにちは、昔 SE ではプログラミングができない人でしたが、今は Web 系フリーランスエンジニアの Nash です。
この記事は「上流工程の SE で今プログラミングができないけど、今後のキャリアが不安だ・・・」という人に向けて、キャリア戦略を考えた記事です。
では見ていきます。
※ SE =システムエンジニア、で SIer 系の話です。
キャリア戦略を考えたみた
まず最初に、マネジメント系が得意な人はマネジメント系でキャリア伸ばしてください。プログラミングやるくらいなら、PM・簿記・経営などを頑張ったほうが良いですよ。
なので、この記事はマネジメント系が普通〜苦手な人を前提として考えます。
では、下記のケースでキャリア戦略を考えてみました。
- ① なにも頑張らない
- ② 英語を頑張る
- ③ 業務知識を頑張る
- ④ マネジメントを頑張る
- ⑤ プログラミングを頑張る
1つずつ、自分の考えを説明していきます。
① なにも頑張らない
⇒ なにも頑張らないと、将来クビになる可能性が極大です。
SE だけどプログラミングができない、つまり技術的スキルがありません。 そして、残念ながらマネジメント系のタスクも普通〜苦手なわけです。
また、上流工程系の SE の仕事って、下記のようなもの。
- Excel で資料作り
- 顧客折衝
- テストやレビューなどの作業
これ、ただの調整+作業でほとんど知識・技能が付きません。 日々の仕事に追われて、スキルがないけど、気付いたら年齢だけ高くなる。
結論、将来的にクビの道が有望ですよね。
② 英語を頑張る
⇒ 英語がんばっても評価されにくい上に、転職してもマネジメント系 SE のみの可能性しかなさそうです。
「世の中、グローバル化が進んでる!おれも TOEIC の勉強頑張るぞ!」となって英語学習する人も多くみます。(昔の自分)
そもそもなんですが、日本の SIer 業界で英語を使った仕事ってどれだけあります?
自分も昔は SE でした。そこでも、英語を使う仕事もありました。ですが、英語を仕事で使うメンバーなんてほんと数人です。
そして「英語が使えること」って、どれだけ評価されると思います?実は、「英語だけできる人」を派遣で雇って、英訳のところはその人に依頼すれば、仕事が進められるんですよ。なので、少なくとも自分の現場では、SE が英語を出来てもそこまで評価はされなかったです。大事なのはビジネスにどれだけ直結するか、ですからね。
あと、「英語を頑張る ⇒ 外資に行ける」みたいに考える人もいますが、それ違いますよ!英語を使える=外資に応募できるスタートラインです。その上で外資の SE 系はゴリゴリなマネジメント系の仕事内容だったりもします。得意でないマネジメント系で成果が悪ければ日本企業と違って、あっさりクビです。
他の選択肢として、ブリッジ SE になれる選択肢が出てきます。ただ、ブリッジ SE も結局は調整役。マネジメント系の一種です。
結論、英語を頑張っても SE としてのキャリアアップがマネジメント系なのでオススメしにくいです。
③ 業務知識を頑張る
⇒ 業務知識を頑張ったら、社内 SE への転職可能性があり、その後もエンジニア以外になれる可能性が出てきます(その後のキャリアがやや不安だけど)。
例えば、金融系の SE だとしましょう。業務知識、つまり金融周りの知識をガンガン学んでいきます。
そうすると、金融系のユーザー企業のシステム部門などが転職できる選択肢になるわけです。 システム部門は「システムを作って欲しい!」と、発注する側になるので、SIer の多重請負の構造からも抜けられます。 割と悪くない選択肢かも、とも思います。
ただ、中長期的には運の要素が大きいです。というのも、社内 SE って、エンジニアとしてはキャリアが広がりにくいからです。正直、技術力がつくことは無いんじゃないかな・・・。逆に、会社内のジョブローテとかもあり得るので、もはや SE じゃなくなる可能性もあります。
結論、「SE から脱出したい」というキャリア戦略としては割と悪くないかもです。 ただ、その後の技術者としてのキャリアはかなり厳しいです。 しかも、運の要素が大きい。なので、あまりオススメでもないです。
④ マネジメントを頑張る
⇒ 得意でない領域で勝負しても消耗する上に勝てないので、結局将来はキツそうです。
今の時点で上流工程の SE をやっていて「マネジメントがすごい得意です!」と言えない人。残念ながら今後もマネジメントを頑張ってもかなり厳しいです。
まず、マネージャーという役職はプロジェクト全体において数%くらいの人間しかなれません。 マネージャーのほうが多いプロジェクトとか、存在しないですよね。
つまり、狭き門を競い合うわけです。ですが、競争相手は「マネジメントが超得意!」って人だったりします。
結論、得意でない領域で勝負しても消耗します。しかも勝てないです。となると、結局将来はキツそうです・・・。
⑤ プログラミング頑張る
⇒ プログラミング出来れば、転職して Web 業界に行ける可能性があります。
SE としては、プログラミング能力があれば、日々の作業系の仕事は自動化できる可能性があります。職場全体に関わるものなら、インパクトが大きそうで、評価もされそうですね。
ただ、SIer でプログラマーになると、基本的に下請け、つまり下のポジションになります。なので、むしろキャリアダウンに・・・。SIer 内のプログラマーとして頑張るよりも Web 業界に転職するほうがオススメです。
というのも、ライフワークバランス、職場環境、働き方、仕事内容、年収、キャリア、などなどが Web 系のほうが圧倒的に優れてるケースが多いからです。
というわけで、いろいろなケース別に考えてみました。
本当は「SE もプログラミング以外で〇〇を頑張ればいいんだよ!」って話をしたくて記事を書き始めたんです。 けど、考えれば考えるほど厳しい未来しか出てこなかったです・・・。
この記事がどなたかの助けになれば幸いです。