【体験談】ブラックな SE 時代を話します【教訓:2つ】
こんにちは。昔にブラックな SE 時代を過ごした Nash です。
この記事は「自分のブラックな SE 時代を語っていく記事」です。
教訓としては下記でした。
- 思考停止しない
- すぐに行動する
では見ていきます。
※ SE =システムエンジニア、で SIer 系の話です。
ブラックな SE 時代
就活のときから話していきます。
当時はリーマンの・ショックの影響がまだありました。
なので、就活は割と努力が必要な感じです。
そんな中、無事に新卒として従業員 500 人くらいの結構尖っている大手 SIer に入社できました。
成長できるか環境で選んだ
自分が大事にしていた観点は「成長できるか?」でした。
というわけで、配属面談でも「成長できる厳しい環境をお願いします!」みたいに言ったことを覚えてます。
要望が通り「厳しい環境」と言われている現場に配属になります。結論から言えば、そこは軍隊でした。
SIer だと思ったら軍隊だった
その部署は別の部署から「軍隊」と呼ばれてるくらいの厳しい環境でした。
(あれ?自分 SE になったはずだけど)
とはいえ「コンプライアンス意識は大事だよね!」みたいな社会の風潮が出てきた頃です。
昔に比べればある程度にマイルドになったらしいです。
ミスをしたら、ボールペンが飛んできたり、資料を投げられたりする風景を見たことがある程度なので、いたって平和ですね(にっこり)。
Excel でコピペしてても成長しない
というわけで、歩兵の自分も頑張って戦場に出て戦います。
具体的には下記とか。
- テスト結果のスクリーンショットを Excel に貼る作業。
- Excel・Word で資料作り。
- これらの内容を顧客に説明。
はい。技術力つきませんね。
ただ、当時は新卒で入社して「社会とはこういうもの」と洗脳を受けていた時期。
これを積み上げた先に成長があると幻想を見ていました。
(とはいえ、薄々とはおかしいことに気付いていたかも。)
本番作業を1つするにも1ヶ月のスピード感
ちなみに、本番のコードを変えるときは下記みたいな感じ。
- 1行のコードを本番デプロイするために1ヶ月くらいかける。
- 具体的には、手順書+スケジュール作る、など。
- この内容を、リーダー・部長・顧客に3回くらい説明会。
- それぞれから、承認を貰えるまで何度でも説明会。
- 本番当日は、メンバー3人で土日に出勤して作業。
- 本番作業は、だいたい4〜7時間くらいが相場。
まぁ、金融系のシステムなんで、ミスったときの損害金額が億単位です。これくらい慎重なのも仕方がないですね。
自分が担当してたシステムも1日の決済量が1億ドルくらいでしたし(円じゃないですよ?ドルですよ?)。
残業時間=100時間(1ヶ月で)
とまぁ、歩兵として頑張って戦場を駆け巡るわけですが、ある1ヶ月の残業時間は約100時間でした。
ただ、どちらかというと、「70時間超えの残業が3〜4ヶ月連続で続く」とかのほうが実はシンドいです。
とまぁ、成長するため「質よりも数でカバーする」という泥臭いアプローチだった自分のやり方と、この環境が融合した結果です。
36協定により上司から残業ストップ
こんな働き方と環境なので、残業時間は36協定の基準ギリギリになりました。
36協定を超簡単に説明すると「従業員を残業から守る制度」です。この基準時間を破ると国から会社が怒られます。というか、役員が逮捕されます。
というわけで、本社へ呼び出されてお話です。
-
役員「残業しないでくれる?ぼく捕まっちゃうから」
-
俺「おk」
という会議のあとにまた現場に戻ったわけです。
メンバーからキレられる
現場に、自分が残業できない旨の説明がされたのですが
- メンバー M さん「36協定とか知らないから。残業してお前がやれよ。」
の回答がメンバーから来る始末。
現場に影響力のある人間だったので、周りもざわざわ。自分も、あわあわ。
今ならわかるけど、どう考えてもメンバーである自分の残業・仕事量を管理しきれてないマネージャーの責任ですね。
とはいえ、当時はそういう思考もできない視野も持っていなかったです。
なので、「残業するな」と言われる一方で「残業しろ」と言われ、どうしたらわからない状況。ただただ、ストレスでした。
そもそも仕事量が残業前提
というわけで、残業しないように仕事をするわけなんですが、この辺りでやっと気付きます。
そもそも、割り当てられてる仕事量が残業前提なんですよ。
いや、たしかに能力的な問題もありましたよ。早く正確に終わらせられないってのもあります。
でも、そもそも時間内に終わらないだろ、って量なんですもん。
実際、周りの人もめっちゃ残業してるし。というか、下手したら自分と同じくらい残業してるし。
・・・ん?なんで自分だけ36協定に引っかかったんだ?
残業時間をつけない文化
新卒で入った人が「また残業してるなー」と思って雑談しにいくと衝撃の事実。
- 新人「自分、まだまだ足をひっぱてるんで残業時間とか、つけられないです」
まじか。え?まじか。
何度も「残業時間をつけようね?」と頼んでも結局はつけていなかったぽいです。。。
他にも、
- 先輩「こうやってシステムに入力するとな、残業してても残業時間をカウントされないんだぜ?」
とドヤ顔で言われて流石に引きました。
つまり、みんな残業時間をちょろまかしてるわけです。減らしてるわけです。
それで、自分だけ正直に残業時間をつけてたら、36協定を超えるギリギリのラインに速攻なってしまったわけですね。
上司も仲良く残業=だれも助けてくれない
メンバーはおろか上司ですら基本的に毎日9時くらいまで残業してる環境。
自分は残業禁止令が出たけど、仕事は終わらない。
サビ残をするつもりはない。必然的に仕事を残して帰るしかない状態。
そりゃ、自分へのヘイトが貯まりますよ。だって、残した仕事は他のメンバーが残業してやるんですもん。
この辺りは、自分もだいぶ精神的に辛かったです。
以上が自分のブラックな SE 時代の話でした。
これをもとに教訓です。
教訓は2つ
ブラックな SE 時代で考えるべき反省点は大きく分けて2つです。
(いや、本当はいっぱいあるけどキリがない)
1つ目「思考停止」
問題の**1つ目は「思考停止」**でした。
「このキツイ仕事を通せば、その先に明るい未来がある」みたいな思考停止です。
例えば、「仕事を通して得られるスキル」という観点でも、
- 「キツイ仕事=成長できる仕事」ではない。
- 1日の中で「成長できる仕事」はどれくらいか?
- その成長は具体的にどんな能力がつくか?
- その能力は誰にどう評価されるか?
- 転職では、どの能力がないといけないか?
くらいは最低でも考えてないと、それは完全に思考停止です。
たぶん、認めるのがイヤだったんだと思うんですよ。自分がブラックな現場にいるってことを。
だから、考えないことにしてたんだと思うんです。
2つ目「すぐ行動すること」
**2つ目は「すぐに行動すること」**でした。
「転職は3年したら考えよう」みたいな標語が一般的かと思います。
自分は転職を視野に入れてなかったんで、 「転職を考えるかー」と思ったタイミングで、すぐにエージェントに相談に行きました。
ただ、結果は遅すぎでした。マジで全員、新卒1年目の時点に行くべきです。
なぜなら、「転職市場において何が重要視されるか?」を理解できるから。
もし1年目の時点で「どういう観点で頑張れば、どういう能力がつく」と、きちんと理解していれば、今のキャリアも大きく違ったはずです。
Excel へスクショを撮る仕事なんて辞めてたはずです。
自分の人生なので
もし何かを「後悔した!」と思うとき、「少なくともそのときに気付けたんだから OK だ」と思うことにしてます。
実際、「転職を考えて、エージェントに相談」みたいなアクションが、30歳後半とかだったら、マジで完全に人生詰んでたんで。
とまぁ、いろいろ考えを整理しました。自分のやりたいことや、伸びてる業界、自分に貯まるスキルなどなどです。
Web ベンチャーへ挑戦
結果、Web 系のベンチャーに挑戦することにしました。
今では、Web 系のフリーランスにもなれて、かなり余裕のある生活ができてます。
まとめ
自分のブラックな SE 時代の話でした。
- Excel にスクショを貼る作業
- 周りも残業してるから誰も助けてくれない
こんな感じでしたね。
反省点として下記です。
- 思考停止しない
- すぐに行動する
もし、どういう風に行動して良いかわからない、という人がいれば下記をどうぞ。
おわりに
あと、これはあくまで「当時の話」ですので注意です。
この記事がどなたかの助けになれば幸いです。