ソフトウェアエンジニアが放送大学に入学しました

ども、Nash です。

2023-04 時点で放送大学の教養学部の「心理と教育コース」に 3 年時編入で入学することになりました。

去年まではカナダの Community College である CICCC に通っていたのですが、2023-04-01 から再びの社会人大学生になります。 というわけでせっかくなので、入学に至った経緯や考えなどを残しておこうかなーと思いこれを書くことにしました。

では、見ていきます。

  • 2023-11-28: タイトルを 「ソフトウェアエンジニアが放送大学に入学しました」→「ソフトウェアエンジニアが放送大学に入学しました」に変えました

放送大学とは

まずは放送大学についての説明からしていこうかと思います。

近頃は Twitter を中心に放送大学の社会人学生になっている人がそれなりにいるように見えますが、とはいえ知名度はそこまで高くないかと思いますので基本的なところからおさらいをします。

放送大学は、文部科学省・総務省が支援する通信制の公設民営大学で英名が「The Open University of Japan(OUJ)」です。そのため、巷にあふれているようなプログラミングスクールなどとは違って、国に認可されている大学になります。

特徴として、こういった内容があるかと思います。

  • オンラインの授業形態(面接授業もあり)
  • 格安の学費(卒業までに約 70 万円)
  • 卒業で学士が得られる(放送大学院だと修士)

ちなみに、友人に「放送大学に入るんだー」と伝えたら、「え、テレビ?とかの放送の学問を学ぶの?」って言われましたが、放送大学で学ぶ内容は放送に関する学問ではありません。。。

学部とコース

放送大学の中に学部ははただ1つしか存在せず、それが教養学部になります。そして、この中でコースを選択する形になります。

コースは 2023 時点では6つあり、それぞれで専門性が異なります。例えば「情報コース」を選択すればガッツリな Computer Science の科目を受講するような形になりますし、「心理と教育コース」を選択すれば教育学・臨床心理学などを学ぶ形になります。

あくまで学部としては教養という汎用的なものですが、それぞれのコースによって専門性が変わるというわけです。

ただ、どのようなコースを選択しても卒業時の学位は「教養学」になる点だけ注意が必要です。それを補う方法としては、学位授与機構を活用すれば例えば情報コースを受講し卒業後に別途「情報工学部」の学位をもらうこともできるようです。

なぜ放送大学に入学したのか

なぜ放送大学に入学したかについての理由ですが、1 番の理由は「面白そうだから」です。もうすこし深掘るとカナダで社会人学生をしていたときの経験があるからだと思います。

カナダで社会人学生をして気付いた学生の面白さ

自分は 2020〜2022 年にカナダの Community College である CICCC に入学をして社会人学生をしていました。

カナダ留学|CICCC を卒業して Diploma を取得しました

ただ、このときの入学理由は学業のためではありません。あくまで、カナダで働くためのワークビザ取得のために入学しており、ついでに授業をとっていた形です。 動機としてはビザのためでしたが、実際に社会人学生として授業を受けたりするのは体験としてなかなか面白かったです。

  • バックボーンが異なる学友
  • 学生と先生という関係性
  • 新しい知識を得られる場

社会人をしていたため、久しく学生という身分に戻るとこういったことが新鮮で刺激のあるものでした。

そのため、日本に帰ってからもなにかに所属しながら学びたいなーと思っていたところに放送大学のことを知りました。

異常にコスパが良い

放送大学は、特にコストの観点でも異常に優れているのも良かったです。

先述していますが、卒業までに必要なのがたったの 70 万円という破格の金額で学士を取ることができます。正確には、自分の場合は 3 年次編入という制度で入学するため必要な単位がこの半分なのでおよそ 36 万円です。

2〜6 年間で 36 万円という金額なら財布の紐もガバガバに緩みました笑。


さて、というわけで放送大学に入学するわけなのですが、そのなかで今回は「教育と心理」のコースを選択することにしました。

なぜ「教育と心理」コースを選択したのか

自分がなぜ心理のコースを選んだかというと、「好奇心を動機とした趣味としての勉強」という方針のもとで考えた結果、もっとも面白そうだと思ったのが「教育と心理」のコースだったからです。

自分で学びたいことを本当に選んでいるのか

社会人としてなにかを学ぶときの話になると、基本的にはいまのキャリアにつながる資格や学習をすることが大半かと思います。時間は有限ですし、仕事でお金を稼がないといけないという点は理解しています。

ただ、最近の個人的な考えとして、こういったキャリアに紐づくからという理由で自分の学ぶ内容を決めているのは、自分でなにを学ぶのかを決めているように感じていますが、実際は社会が必要としていることを無意識に決めさせられているようにも感じてきました。

資本経済というゲームで生きている以上は、このゲームを効率的に攻略するためにキャリアを伸ばす・紐づく学問を学ぶのは確かに正しいという一面がある一方で、プライベートの時間でなにかを学ぶとしたらそれは資本経済によって学ばされているものではなくて本当に自分が面白そうだなという好奇心を動機としたものを学ぶ習慣を作りたいと思ってコースを選択しました。

どのコースが面白そうか

2023 年時点でコースは6つありますが、すでに情報学部を出ている自分は「情報コース」を選択するくらいなら新しい学問の扉を開きたいと思うところです。

残りのコースの中で個人的に面白そうだなと思ったのが心理学だったので「教育と心理」のコースを選択した形になります。

正直、現時点では「教育」「臨床心理学」などはそこまで興味が強くなくて、一番は「認知心理学」が面白そうだなーと思っている状態ですが、授業を通して自分が好きなものが見つかればいいなーと思ってます。


放送大学に関する豆知識

他に、放送大学に入るにあたり知ったことなどを簡単にまとめておきます。

授業費は経費にできず

ネット記事をいくつか見たところ、一般的には専門性が低い4年制大学の学費は個人事業主としては経費にできないようです。

特に自分の場合はメインの仕事がソフトウェアエンジニアで、学ぶ内容が心理学なため関連性が低いこともあり経費にしていません。

ただ、もしこれが情報コースを選択してたら、正直経費にしてもいいんじゃないかなーと思ったりします。というのも、放送大学では、受講した授業に対して金額が発生するため、費用とその理由がかなり明確です。

そのため、「A という授業はいまの仕事で必要なため受講しました」という合理的な説明ができます。実際、技術書や Udemy などは経費となりますから、オンラインの授業が経費にならないのは筋が通っていません。とはいえ、そこらへんの判断はきちんと税理士に聞いてください。

学割

放送大学生は公式な大学生です。

学割の中には年齢制限も含むものもありますが、基本的には学割の対象となります。具体的などういった恩恵を受けられるかは、「学割 社会人」とかでググったサイトを見たほうが情報の一覧性と正確性が高いのでここでは雑に書いておきますが、下記のようなサービスで恩恵を受けられます。

  • Apple(MacBook Pro とか)
  • Figma / Canva / Adobe /
  • GitHub / Tableau

さいごに

というわけで放送大学生になった話でした。

これから学生がんばっていきます!