AmazonVine メンバーをなぜ目指さないか
こんにちは、楽天よりも Amazon 派の Nash です。
この記事では、自分が Amazon トップレレビュワーを目指さないことを決めた際の調査内容をまとめた記事です。
AmazonVine メンバーを、私がなぜ目指さないか
結論だけ先に書いておくと、なにより「Amazon というプラットフォームがイケてない」というのが理由です。
また、こういった選定において「どのプラットフォームにするか?」という、戦略レベルでの選定は、かなり大事です。
戦略レベルでのミスを行うと、あとで方針を変えるときに、小手先の軌道修正では、とてもではないが、ミスを挽回できないです。
そして、自分はAmazon Vine メンバーを目指すのは戦略レベルで失敗しているという考えに至ったので、目指さないことを決めました。
では、この結論に至った経緯を書いていきます。
キッカケはレビュー内容の質
仕事が一段落ついた。
終わったタイミングが深夜だったのもありエンジニア色とは違うことをしたいなーと思っていたところで、Amazon で iphone ケースを購入しようと調べていた。
ここでふと Amazon レビューに目がいく。
「あれ?なんか感想文レベルの投稿が多くないか?」
と気づき始める。
最近、もっぱら Twitter のマーケティング系の記事をいろいろと読んでいたので、完全に目が肥えてしまっているわけだ。
「Amazon のレビューなら簡単にバズれるのでは?」
とか、思いはじめる。
深夜だったのもあり謎のテンションで Amazon レビューの制度についてめちゃくちゃ調べた。
【公式規約】Amazon カスタマーレビューに対する条件・規約のまとめ
まずはAmazon.co.jp ヘルプ: カスタマーレビューなどを読んだ。概要をピックアップしたので、箇条書きでまとめ。<2019/01/21 時点>
まとめ ①:レビューの基本情報について
- 画像/動画のアップロード可能(Amazon で購入している場合のみ)
- 編集/削除はいつでも可能。
- Amazon で購入していない商品は 1 週間で 5 件までレビュー可能。
まとめ ②:Amazon レビュー上で「NG」なこと
- 「販促」目的のレビューは NG
- 「金銭」を受け取ってのレビューは NG。
- 「その商品の関係者」が投稿するのは NG。レビュー中に、その旨を明記してても NG。
- 返金前提でレビューするのは NG。
- 相互レビューをするのは NG(レビューするから、あなたもレビューして、ってやつ)
- 「出品者」に対する評価は NG。(別のフォームに送ること)
- 「配送・包装」に対する評価は NG。(別のフォームに送ること)
- 「XX 円で別の YY で購入しました」などは NG。
- レビュー内に Amazon 以外の外部ドメインの URL 記載は NG。
- 同居人による複数レビュー投稿は NG。
- 本と Amazon 公式以外で「商品を無料で渡す or 割引なのでレビュー投稿してほしい」というのは NG。
まとめ ③:Amazon レビュー上で「OK」なこと
- Amazon で購入してなくても OK
- 商品自体ではなく、そのコミュニティに関する内容なら記述 OK。
- 「XX 円にしては〜です。」は OK。価格に対する商品の価値の感想なので。
- 別 Amazon 商品へのリンクは OK。
まとめ ④:Amazon の運営の指針について
- 良い・悪い関係なく「おすすめ度」「商品の理解」をユーザに届けることを目的としている。
- 運営にてコメントを削除されても、カスタマーサービスに連絡すれば再調査してもらえる。
- Amazon で購入してないレビューを短期に多数投稿するとその商品のレビューには「Amazon.co.jp で購入済み」ラベルが導入される。(商品単位)
と、ここまでで、いろいろ見てる中で、「レビュワーのランキング制度」があることが出てきたので見てみた。
【公式指針】ランキングの「アルゴリズム」は明示されてないが、「指針」は明示されている
Amazon の商品レビューを行っている人たちに対してもランキングが存在する。
そして、レビュワーのランキングを上位にする心得として、下記が公式として書かれている。
Amazon’s Top Customer Reviewers
概要は下記の通り。
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「消費者の助けになること」を基礎指針として、「ユーザーからのいいねの投票」が大事。
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「役に立たないレビューを多くしても意味がない。」と「とにかく、たくさん活動しろ」と書かれてる。(どっちだよ)
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時期的に直近のレビューがランクに大きく影響を与える。このアルゴリズムのおかげで、新規参入者も有利になる。
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事実を書け。特に体験を中心にすると良い。
これでだいたいのルールはわかった。
次は実際にレビューしている人たちをチェックしてみる。
【傾向調査】Amazon トップカスタマーレビュワーから傾向を見る
Amazon の トップカスタマーレビュワーのページが Amazon にて提供されている。
ここから上位陣のレビュー内容などを見て傾向を考える。あくまで傾向。
その ①:Amazon 運営の能力が低い可能性が高い
「プロフィールをご覧下さい」さんは殿堂入りレベルのユーザだったが、Amazon の運営のひどさから嫌気が差してやめてる。
他にも殿堂入り・上位ランクメンバーのプロフィールで、運営に対する批判が書かれているケースが多い。
また、ぐぐっても全体的にネガティブな意見が多かった。
ただ、今日時点だと運営のレベルが変わっている可能性もある。
総括して、運営ミスで垢バンされる可能性がある覚悟をもってやるくらいの心持ちで良いかもしれない。
その ②:レビュー数などの傾向評価
「レビュー数」「参考になった投票」が多くても下位にいるケースもある。
そのため「時期感」はかなり重要そう。
また、だいたい 10,000 位より上位ランクは「いいね」数が 100+は必須みたい。
それと、トップ 10 でも Vine になっていない人も結構いる。
あえてなっていないのか辞退しているかは不明。
と、ここで、ようやく「Vine」という単語出てきた。
トップ層の中で「Vine メンバー」という単語が出てきたので、Vine について調べた。
Vine メンバーなら、レビューする代わりタダでモノを貰える?
Amazon 公式にて、Vine メンバーという制度がある。
Vine メンバーになると「特定の商品を無料でもらう代わりにレビューを行う」という権利を得られる。
そして、Vine メンバーは招待制で一部のトップレビューのユーザのみが昇格できる。
規約の中に、書いていた
本と Amazon 公式以外で「商品を無料で渡す or 割引なのでレビュー投稿してほしい」というのは NG。
つまり「iPhone ケースをタダで送るのでレビューしてよ」という、やり取りは NG だが、Amazon 公式が行う場合は OK ということ。
【Vine メンバー制度】マネタイズが崩壊している可能性が高い
だが、ここのマネタイズが現状では崩壊している可能性が高い。
その理由と問題は「Vine メンバーは妬みの対象になる」「Vine で購入していることがわかる」という点だ。
そもそも、なぜ妬みの対象になるのか? それは「無料で商品をもらえている人」というだけで憎悪の対象になるわけだ。 そんな人がレビューをしたところで「いいね」がつく可能性が低い。
商品を売り出す企業は Vine を使った結果
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①Amazon に、Vine 利用料・手数料を払う
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②Vine メンバーに、商品を無償で送る
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③Vine メンバーが、レビューを投稿する
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④ 一般ユーザは、「妬み」からバッド評価をつける
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③ 大量の「Bad」評価がついた、レビューが生まれる
こういう未来が生まれるわけだ。
ネガティブな感情が発信源になって、この仕組み生まれてしまっている以上、現状ではこのサービスは残念ながらグロースする見込みが薄いように感じる。
「マネタイズする道はない。」と絶望を覚え始めてきたあたりで、「ここに、希望はないのか?」と願いつつ更にググった。
【2019 年時点】Amazon レビュー欄の状況
また、Amazon のレビューについて、再度、広範囲に調べて更に下記がわかる。
その ①:ステマ・サクラが横行している
噂通りかなりの数が横行している模様。
確かに自分も iPhone のケース買うとき、評価に違和感があるものがそれなりにあった。
ただ、怖いのはもはや今のサクラはサクラだと見抜けられないレベルが多々あるということ。
その証拠に今までもトップレビュワーになったユーザでも定期的に垢バンされていることが見られているとかなんとか。
残念ながらビジネスモデル上、口コミ数が売上に直結する上、Amazon の仕組みで問題の解決が図れない以上、今後もこの流れは変わらないと思う。
もし Vine メンバーになっても、悪質ユーザに巻き込まれて垢バンされたりする可能性もあることは念頭に入れておいたほうが良い。
その ②:そもそも Amazon のレビューが機能しなくなっている
世界的に見ても Amazon のレビューが機能不全を起こしている事象は発生している模様。詳細は下記の記事。
Amazon のスパムレビュー対策がうまくいかない理由 | ライフハッカー[日本版]
と、「パンドラの蓋」を開けたが絶望しか無かった人の気分。
最後にここまで調べたなかで得た知見の Hack と Knowledge をぐぐったのでまとめた。
ナレッジ ①:マイナーよりもメジャーを攻めるほうが良い
やはり母数が多いところを狙ったほうが、評価されやすい可能性が高い、とのこと。
下記の記事に詳細はかいてあった。
Amazon Vine メンバー入りを目指すなか、レビューへの反応 ランキングなどの面白さに目覚めた | another Win And I net
ナレッジ ②:画像・動画は狙い目
画像や動画の投稿は少ないので差別化されるしエンゲージメント率も高いと思う。特に動画は見たことがほぼ無い。(経験上)
裏技 ①:投稿した直後の評価数が低い場合は一度削除して作り直して投稿すると良い
記事に書かれていた、良い裏技。
祝!約 1 ヶ月半で Amazon レビューランキング 1000 を達成!!
裏技 ②:名前ハック可能
例えば、『「役に立った」ボタンを是非押してくださいね!』さん、みたいな名前は可能。
名前にこういった情報をかけば、ダイレクトマーケティングできる。
Amazon Vine メンバーを目指さない理由
もはや、「いいね数」を集めるハックとか、そういう小手先の戦術レベルを遥かに超えて、プラットフォームがイケていないという戦略レベルでの敗退が決まっているように感じる。
つまり、今の状況から Amazon レビュワーという選択は戦略レベルでの失敗だと思う。
趣味としてやる、ならまぁいいが Amazon 運営がイケてない説をよく見るので、その中で進めるとストレスが大きいと思う。
具体例では、Amazon にレビューを消された話も散見されていた。
まとめ
ということで、「AmazonVine メンバーを目指すなら、プラットフォームレベルでイケてないので、茨の道。」というのが 総括になる
ちなみに、最終的に自分は「GoogleLocalGuide のコントリビュータ」になった
詳細は下記の記事で、まとめています。
ローカルガイドになって、サンフランシスコを目指すことにした話
金銭面 でのインセンティブが無いが、「デジタル資産」や「プラットフォームがコントリビュータを大事にしている」と感じたあたりが決め手。