Web エンジニア目線でフィリピン移住をおすすめしない理由 ⇐3 ヶ月滞在の結論

こんにちは。フィリピン留学を終えて 2 つの学校を卒業した Nash です。

この記事は 「リモートで日本の仕事をしながら、フィリピンで生活して語学学校へ留学したことでわかった気付きをまとめた記事」 になります。

結論ですが、タイトルにもありますが「フィリピン長期滞在はおすすめしない」です。(2019 年時点かつ主観的な意見)

その理由はとして「フィリピンの生活水準が低すぎて普通に暮らすことですら負担が大きい」だからです。

もちろんフィリピンの良い点などもありましたので、1つずつ細かく見ていきましょう。

IT エンジニア目線でフィリピン移住をおすすめしない理由

先に自分の実体験の背景について書いておきます。

  • 期間:2019/2〜2019/5(3 ヶ月くらい)
  • 場所:セブ・バギオ
  • 内容:2箇所の学校に留学

滞在期間はそこまで長くないですが、2箇所のエリアにて生活してきましたので、それなりに説得力があるかと思います。

2つの切り口

大きく分けて、下記の2点の切り口で見ていきます。

  1. 仕事に直結する観点 = インターネット・ネットワーク
  2. 仕事に直結しない観点 = 生活の質

2つ目の「生活の質の低下」は「生産性の低下」に繋がっていたので、そこも言及していきます。

ネットワークが遅い・不安定

この観点は仕事に直結する観点なので詳しく見ていきますね。

とはいえ残念ながら、ネットワークについての結論は下記の通りです。

  • 速度:Wifi・SIM のネットワークは「遅い」
  • 安定:不安定で繋がらなくなるときが多い

ネットワーク【ペンション】

結論、安定しないです。

自分が滞在していたペンションに Wifi があり、初日に確認したところ 35Mbps ありました。

「この速度なら十分仕事できるな」と思っていたのですが、実際はかなり不安定なケースが多かったです。

  • 日によって繋がらない
  • 時間によって繋がらない
  • 時間によって激遅になる

正直、普通のネットサーフィンですらかなり厳しい状況でした。

ペンションは、ネットワークが弱いので作業できる場所を探しに外出しないといけない

ネットワーク【SIM】

遅いです。3G レベルの速度です。 自分はの環境として下記の通りです。

  • SIM = Globe 社(フィリピンの大手 SIM)
  • スマホ= iPhoneXR

スマホの性能は高かったですがネットワーク遅さに引きづられてました。 結果としてインターネットは満足に使えないレベルで遅いです。

ネットワークがボトルネックになるので、高性能なスマホでもネットサーフィンは遅い

ネットワーク【カフェ】

いろいろなカフェを巡って Wifi を探し回りましたが、そちらの結果も同じです。速度はたいてい約 5Mbps。ただ、カフェの利用者の人数に比例して速度がどんどん遅くなります。一番最悪なケースは約 30Kbps でした。ADSL かな。

また、カフェのネットワークも不安定なので、5 分くらい繋がらない状態によくなります。開発をしていると、これが原因でゾーンから抜けてしまうことが多いです。

カフェは、そこそこの速度だが人が多いとかなり遅く不安定

ネットワーク【オフィス】

土日に自由参加で使えるようだったので、某有名 IT 会社のオフィスにお邪魔して作業をしてみました。ですが、むしろカフェよりも Wifi が安定していないレベルです。

知名度がありかつ、「ネットワーク環境が良い」と聞いていただけに、かなり落胆しました。

オフィスですら、ネットワークが不安定

ネットワーク【コワーキング・スペース】

Wifi のネットワークが安定・早いで、かなり快適でした。

滞在時間に対してお金がかかりますが、カフェに比べてもあまり変わらないです。ただ、店舗が限られてくるので拠点の近くにないと、わざわざタクシーなどで向かわないといけないのは、かなり負担が高いかと思います。

コワーキング・スペースは、ネットワークの速度は速いかつ安定だが、店舗が少ない

安くない → コスパが悪い

「生活環境の質に対して」という意味合いで、フィリピンの物価は安くないです。

確かに、日本に比べると物価は少し安いです。ですが、過去に比べるとかなり上昇しています。

また、この記事でいろいろ記述していますが「生活環境の質」はかなり低いです。そのため、質に対するコストという意味合いのコスパを考えると、かなり悪いです。日本の地方で暮らしているほうがコスパ良いと思います。

日本よりも物価は安いが、コスパが悪い

飯がマズい

絶望的にマズいです。具体的には「甘い・油っこい」の味付けがメインで、完全に日本人の味覚に合わないです。現地で知り合った人や過去にフィリピンに居た人も、皆さん口をそろえて「フィリピンの飯はマズい」と言っていました。

もはや、最終的な自分の結論は「フィリピンでは、ファースト・フード店に通うのが一番良い」となりました。 理由として、

  • 味が美味しい
  • 味付けが安定している
  • 値段が安い
  • 衛生面が担保されている

などの面を考慮しての結果です。ただ、健康面で考えると寿命を削りながら生活しているようにも思うので良くないですね。

常にメシマズなので、ストレスがかなり溜まる

盗難リスクが高め

盗難リスクがそれなりにあるため、普段の生活でも常に神経を尖らせていないといけないです。

現地の先生ですら、盗難にあっていたりするので「日本人だから危機管理意識が低い」というわけではないです。

常に警戒するので、外出するだけで精神・体力を消耗する

ストリートチルドレンとホームレスが多い

道を歩いているとストリートチルドレンやホームレスが結構います。昔に比べて減ったらしいですが、それでも、10 分くらい歩くと確実に 2 組くらいは目にします。

ストリート・チルドレンはしつこく物乞いをしてきたり、囲んでモノを盗んできたりするので、正直外出するのが嫌になります。

外に出るのが億劫になる

道でアンモニア臭がする

道を歩いていると、よく強めのアンモニア臭がします。

原因は、高確率で人間の糞尿です。先生曰く、男性フィリピン人は立ちションを良くするそうで、人間が道にて糞尿を垂れ流しているからとのこと。実際、廃墟ビルや警備員が居ないような建物の前はストリートチルドレン・ホームレスが多く、糞尿の臭いがかなり強いです。

道を歩いているだけで、ダメージを受けてストレスが溜まる

生活水準の質が低い

カフェ、学校、ペンションで停電がたまに起きます。別に、雷が落ちたとかではなく昼間に突然落ちたりします。また、コンビニの質もかなり低いので、「軽くコンビニでなにかを食べる」という選択肢がないので「どこで食べるか?」などを、毎食考えないといけないです。

また、トイレに行くとわかりますが「水が流れない」「手を洗う水が出ない」とかは、当たり前です。Google Map の口コミ数が 600 を超えるような有名レストランですら、このレベルです。

普通に生活をしているだけで、ストレスが溜まる

虫が多い

ゴキブリ・アリ・羽虫などの発生率が高いです。

レストランにゴキブリがいるのも当たり前だし、外出すれば一日に 30 匹以上は遭遇します。このレベルで存在するので、たまにゴキブリを踏みます。自分は虫どころか死んだ猫を踏んでいたらしいです。気付かなかったが、友達に後で言われました。

また、料理には小さな虫が入っていたり、ペンションにはアリが大量にいました。

生活にかなり虫が関与してくるので、気が滅入る

気候が快適ではない

自分はセブ・バギオの2箇所に滞在しましたが、気候は快適ではなかったです。

バギオは、めちゃくちゃ寒いです。

「暑い寄りの涼しい」ではなく、むしろ「寒い寄りの涼しい」が正しく、寝巻きにウルトラライトダウンを着ているレベルでした。

セブは、めちゃくちゃ暑いです。

歩いて少し遠くに行くとき、油断すると夏バテで体調を崩すレベルです。

エアコンが必須の環境になりますので壊れると死活問題になります。エアコンが無いと、下手すると夜中に寝ているときに、そのまま死ぬレベルです。

生活・外出するだけで、体力をかなり消費

良くない点のまとめ

ここまでが良くない点でした、まとめると「ネットワークインフラが整っていないのと、フィリピンの生活水準が低すぎて普通に暮らすことですら負担が大きい」となります。

次は良かった点について、見ていきます

IT エンジニア目線で、フィリピンの良い点

英語ファースト

英語ファーストなので、「コミュニケーションが楽」かつ「英語に慣れることができる環境」があります。

コミュニケーションについてですが、マックのスタッフでもフィリピン人だと英語を話せる人が多いです。もちろん、正確な発音でない/ブロークン・イングリュシュ、というケースもあります。とはいえ、日本人に比べれば、英語を駆使するレベルの平均値が高いです。そのため、英語に慣れる環境が整っているので、どこかに行くときにタクシーのドライバーとお喋りするだけでも、それなりに練習になります。

表記についてですが、フィリピンの母国語はタガログ語ですが、英語ファーストなことが多いです。そのため、例えば、レストランのメニューを見ても、英語がほぼメインで書かれているケースが多いので、かなり読みやすいです。ちなみに、タイだとタイ語ファーストで、英語がサブに表記されているので、すこし読みにくいケースが多いです。

英語ファーストなので、言語観点では暮らしやすく英語慣れしやすい好環境

フレンドリーな人が多い傾向

国民柄として、全体的にフレンドリーな人が多い傾向でした。

自分の観測範囲なので母数が少ないですが、少なくとも2つの学校を滞在して、かつペンションのスタッフを見ての判断です。とはいえ、「マックの店員はフレンドリーか?」と言われれば「普通」レベルです

全員が「陽気」というわけではないですが、「フレンドリー」な人は多いように感じました。

フレンドリーな人が多い

リゾートや島のクオリティが高い

リゾートエリアに一泊しましたが、コスパは良かったです。

セブにあるマクタンエリアがリゾート地区になり、そこにあるリゾーツの1つに宿泊しました。感想として、コストはそこそこ安く、クオリティはそこそこ高いです。バカンスとしては、結構おすすめです。

また、島々を巡るアイランドホッピングもしてきましたが、満足度が高いです。

リゾートはコスパが良い

良い点のまとめ

良い点のまとめは、「英語ファーストかつリゾート地のコスパが良い」となります。 そのため、もしフィリピンに行きたいなら、市街に出ずに短期でリゾート地にだけ行くのをおすすめします。

終わりに:自分には合わないので、次はタイ

結論として、少なくとも自分には合わなかったです。

特に自分にとって致命的だった点は下記でした。

  • メシマズ
  • ネットワークが貧弱
  • 生活レベルが低すぎる  →  その割にコストがそこまで安くない

現地で会った人や経験者の話を聞いても特に日本人はフィリピンの生活水準に合わない人が、かなり多い印象です。

フィリピンは残念ながら環境として、あまり良くなかったので、次はタイにでも行ってみて、生活をしてみようかと思います。

追記:タイに行ってきてレビュー書きました(2020/1/7)

タイに行ってきてそのレビューを記事にしました。結論では断然、タイのほうがおすすめです。

【実体験】IT エンジニアがタイに移住してみた結果 ⇒ オススメです