React.useEffect でハマったポイントのまとめ
こんにちは、初めての React は関数コンポーネント+ Hooks から始めた世代の Nash です。
この記事では、React.useEffect で自分がハマったポイントのまとめの記事です。
随時更新しますが、これ以上この記事の内容が増えないことを祈ります。。。
その前に「React.useEffect 完全に理解した」になる
自分が React.useEffect
でハマった根本的な原因なのですが、たいていのケースが「React.useEffect の挙動を正確に理解していないこと」が原因でした。
そのため、公式ドキュメントを読むのは当たり前ですが、その上で React.useEffect
の挙動を正確に理解できる記事を読むのが根本原因の解決になります。
下記の記事にて、React.useEffect
の挙動をかなり正確かつわかりやすく理解できるので、どこかで時間をとって頑張って読み込むのが一番のおすすめです。
この記事は、
-
ClassComponent ベースのライフサイクルから Hooks ベースのライフサイクルへ変わるにあたり、どのように考え方が変わり、処理されているかが、かなり詳しく書かれてます。
-
あまりに良い記事すぎて、英語原文ですが、日本語訳だけでなくて中国語やポルトガル語まであります。
といわけで、この記事を読めば「React Hooks 完全に理解した!」となるのですが、それでも手を動かすとなんだかんだでハマるので色々なケースを見ていきましょう。
期待通り実行されない、または暴走する
React.useEffect に慣れていない初期の頃にあるあるです。特に無限ループは日常茶飯事です。
この問題の原因は「React.useEffect の第 2 引数に値が足りない/多い」です。
もし、この指摘だけでも「自分のコードがなぜ期待通り動かないのかわからない、、、」となると、
- 1)React.useEffect の理解が前提理解が足りない可能性がある
- 2)自分の無限ループしている React.useEffect の第2引数をきちんと追いきれてない
のどちらかかと思います。1)のケースなら、上述のドキュメントをきちんと読むのと実際に手を動かして、理解を腹に落とすという作業から始めるべきかと思います。
では、具体的にどういうケースで無限ループするか見てみます。
/** 無限ループする例 **/
// カウンター
const [counter, setCounter] = React.useStte<number>(0);
// これが無限ループする
React.useEffect(() => {
setCounter((prev) => prev + 1);
}, [counter]);
// 1. React.useEffectが実行される
// 2. setCounterにてcounterの値が変わる
// 3. counterの値が変わるので、React.useEffectが再実行される
// 4. 1にもどる
実際のケースではもう少しロジックが複雑になっているかと思いますが、仕組み自体はこれと同じような状態なはずです。
react-hooks/exhaustive-deps を入れたらバグる
無限ループの話の延長なのですが、react-hooks/exhaustive-deps
を使う際も気をつけてください。
この Linter ルールでは、React.useEffect の第2引数によしなに値を入れてくれます。
プロジェクトにこのルールを入れると、今まで動いていた useEffect の第 2 引数に値が入って無限ループを起こす可能性があるので注意していれましょう。
とはいえ、この Linter を導入することは自分としても強く推奨です。
早期リターンは出来るが Unmount 時の Callback に気をつける
前提として、まず React.useEffect の第一引数の関数の返り値について説明します。
React.useEffect の第一引数では関数を記述します。この関数の返り値として「関数」を返すようにすると、この返された関数が Unmount 時に実行されます。
React.useEffect(() => {
const unsubscribe = subscribe();
return () => unsubscribe(); // << unmount時にこの関数が実行される
}, [listen]);
さて、そうなると、React.useEffect の第一引数にて早期リターンをしたい場合はどうなるか。
結論から言うと、React.useEffect の第一引数に書くロジックの内部でも早期リターンを行うことは可能です。ただ、返り値にはそのコンポーネントが Unmount されたときに実行される callback を指定する、という意識が常に必要になります。
// Unmount時に実行する関数をDRYに表現したいので、外で定義しておく
const doUnmount = () => conosle.log("unmount!");
React.useEffect(() => {
if (something) {
// 早期リターン可能。
return doUnmount;
}
// somethins logics...
// Unmount 時のCallback
return doUnmount;
}, [doUnmount]);
Unmount 時に何をしたいかにもよりますが、ロジックによっては関数を共通化しておくのがベターでしょう。
というわけで、React.useEffect でも早期リターンは使えるので、使えるべきポイントではできる限り使うべきかと思います。
非同期関数は直接呼べない
React.useEffect の第一引数にて async な関数を直接定義できません。パット見だと、これいけそうじゃん、と思いますよね。
// でも、これ動かないんですよね。。。
React.useEffect(async () => {
// ...
await func1();
// ...
}, [fun1]);
さて、これが、動かない理由ですが、async で定義された非同期関数は、返り値に Promise オブジェクトを返す通常の関数のシンタックスシュガーだから、という点です。
そのため、非同期で処理をしたいなら
- 1)非同期関数を定義して
- 2)実行する
という流れにしましょう。
React.useEffect(() => {
// 1)定義
const fn = aysnc () => {
// ...
await ...
// ...
}
// 2)実行
fn()
}, [...])
setXX 系で値を更新しても、即座には変更されない。
React.useEffect
ではなくて、React.useState
の話ですが合わせて書いちゃいますね。React.useEffect
のロジックでこれをやらかす人が多いので。
setXXX 系で値を更新させて、その値を後続の処理でも使いたくて下記のようなコードを書きます。
const [loaded, setLoaded] = React.useState(false);
React.useEffect(() => {
setLoaded(true);
console.log(`counter is ${loaded}`); // setLoadedで値が変えられる前時点のloadedが表示
}, [loaded]);
これの console.log()
で表示される値なのですがfalse
です。
なぜなら、その関数が実行された時点でのloaded
が使われるからです。
そのため、値を setXX で更新した上で後続でも値を使いたいなら、変数に入れて使いまわしたりしてください。
const [loaded, setLoaded] = React.useState(false);
React.useEffect(() => {
const newValue = true; // << ここで変数に入れてあげる
setLoaded(newValue);
console.log(`counter is ${newValue}`); // これでOK
}, []);
複数の useEffect 同士が依存地獄になる
React.useEffect
は、1つのコンポーネント中に複数定義できます。
そのため、逆に言えば適切に分割しないと依存地獄が生まれてスパゲッティ・モンスターが爆誕します。
const [x, setX] = React.useState(0)
const [y, setY] = React.useState(0)
const [z, setZ] = React.useState(0)
// こんな感じで複数のuseEffectで依存しあっていると、コードを読むのがしんどい。
React.useEffect(() => { console.log(`x + y = ${x + y}`)}, [x, y])
React.useEffect(() => { console.log(`y + z = ${y + z}`)}, [y, z])
React.useEffect(() => setZ(prev => (x + y + prev) % 2 === 0 ? prev + 1 : prev)), [x, y])
return(
<button
onClick={() => setX(prev => prev + 1)}
>
Increment!!!
</button>
)
上記みたいな感じでロジックが Fat になったら、すぐに手を打ってあげないと早い段階でしんどくなります。 具体的には、カスタムフックスに切り出して上げてください。
const useCalc = () => {
// ...
// ... some logics
// ...
return { x, y, z, increment };
};
const MyComponent = () => {
const { x, y, z, increment } = useCalc();
return (
<div>
<div>{`${x}:x, ${y}:y, ${z}:z.`}</div>
<button onClick={increment}>increment</button>
</div>
);
};
カスタムフックスへの切り出しですが、
- 1)
/lib/useCalc.tsx
みたいにファイル単位で配置 - 2)同一コンポーネント上に書く(上の例のように)
と2通りあるかと思いますが、そのプロジェクトの方針に従うのが良いかと思います。 もしプロジェクトでの方針がないならひとまず2)で良いのでカスタムフックスに切り出すクセをつけておきましょう。あとあと、整理するときやコードリーディングをするときに劇的に楽になります。
所感
前提として、公式ドキュメントと上記のドキュメントは読んでおくと「React.useEffect
ってどういう仕組で裏で動いているの?」がわかるので、表面的な問題の挙動に対しても「裏で〜〜となってるから、ここでおかしくなるのか」がわかるようになるかと思います。
とはいえ、資料を読んでもハマるものはハマるので、経験を通して覚えることも多いかと思います。
というわけで、自分のハマった内容でした。この記事がどなたかの役に立ってくれれば幸いです。